桜島黒酢ものがたり

桜島を背景に広がるおだやかな錦江湾、そして後方を山々に囲まれた鹿児島県福山町の一部の地域でしか作れない黒酢。まさに天の見えざる手によって作られた場所。
250年前この地に住む竹ノ下松兵衛さんのもとに一人の行商人訪ねてきました。名を枇榔(びろう)といいます。
枇榔さんは黒酢造りに造詣があり、福山町は酢作りに最適な土地だ。私が伝授するのでこのかめ壺で酢を作ってみてはと。
そして竹ノ下松兵衛さんと数名の仲間で酢作りに取りかかったのが日本の黒酢作りの始まりと言われています。
酢作りは代々身内に引き継がれます。
現在の黒酢作り名人5代目重久政純さんは黒酢の開祖である竹ノ下松兵衛さんの遠縁にあたる方。
名人いわく、「土着菌という言葉があるように、この福山の地にはもともと微生物が自然に発酵する条件が整っているようだ。発酵に適した酢酸菌がすでに自然発生的に培養されていたのではないか・・・さらに水も重要。専用のおいしい天然地下水を黒酢づくりに使用している。だからこの地には本当においしい良い酢が出来る。」
この地(福山町)の隣で酢作りを試みた人もいたが黒酢は上手くできなかったとのこと。不思議です。

酢作り用のかめ壺は粘土を練り上げ窯でつくられます。
そのかめ壺はマイナスイオンを持っているらしく物を腐らせないし温度管理や菌の培養に適しています。
かめ壺の形状は上部が膨らみ下部は少しスリム。
この形が南国のサンサンと輝く太陽に照らされた上部と下部で対流を起こし酢の発酵を自然に促すのです。
酢作りが盛んとなった200年前から使われている黒酢用かめ壺は日本に約200個しか現存しません。
古い酒蔵のように、このかめ壺自体に良い菌が付着し、2世紀にも渡り美味しい黒酢を作ってきました。
このかめ壺の黒酢をブレンドしたのが桜島黒酢です。
